採用活動時期の変更、学校の就職指導関係者の6割が反対。
企業も約7割が反対と回答。
―2016年度の採用活動・就職活動スケジュール変更に関するアンケート―
人材総合サービス企業のエン・ジャパン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:鈴木孝二)が運営する、学生向け就職情報サイト『[en]学生の就職情報』(http://gakusei.enjapan.com/)上で、「大学就職課」「企業」「2016年3月に大学を卒業する学生(現在の大学2年生)」を対象に、「2016年度の採用活動・就職活動スケジュール変更」についてアンケートを実施しましたので、以下概要をご報告します。
大学・短大・専門学校の就職指導関係者に就職活動時期の変更についてきいたところ、「賛成」「どちらかと言えば賛成」は39.1%、「反対」「どちらかと言えば反対」が60.9%となり、反対意見が半数を超える結果となりました。
【図1】2016年入社新卒採用からの活動時期後ろ倒しについての意見※全体・現2年生の在籍人数別
活動時期の変更の反対理由として最も多かったのは、「活動期間が短くなることで、準備不足の学生が増えるから」でした。また、活動時期の変更について不安に思うことは、「就職できないまま卒業する学生が増えそう」「卒論・研究室活動と就職活動が重なってしまう」「直前に就職活動をした先輩が既に卒業しており、有益な情報や支援が得にくい」などが挙げられました。
活動時期の変更により活動期間が短期化し、「内定率低下」や「卒論や研究などの学業と重なり、学生の負担が増えること」に対する懸念がうかがえます。
【図2】「賛成」「どちらかと言えば賛成」の選択理由
【図3】「反対」「どちらかと言えば反対」の選択理由
就職活動時期の変更への対策について聞いたところ、「元々学生はスタートが遅いので、後ろ倒しせず今までと変えない準備でガイダンスの充実をはかる」「例年通りのスケジュールで早期から就活を行うよう促していく」など、ガイダンスの開始時期を現行と変更しない、という回答が目立ちました。「就職活動が本格化する3年生3月までの準備が重要になるため、ガイダンスのスケジュール変更は行わない」と考えている大学就職課が多いことがわかる結果となりました。
一方、「対策を検討中」といった回答もあることから、まだ情報収集段階であるため、現時点では具体的な対策を考えられていない大学就職課もあるようです。
企業に採用活動時期の変更について質問をしたところ、「賛成」「どちらかと言えば賛成」 が33.7%であったのに対し、「反対」「どちらかと言えば反対」が66.3%となりました。採用活動時期の変更について、最も多くの企業が反対理由として挙げたのは「選考時期の集中で競争が激しくなるから」でした。
【図4】16年度から採用活動時期が変更になることに対する意見
【図5】 「賛成」「どちらかと言えば賛成」の選択理由
【図6】「反対」「どちらかと言えば反対」の選択理由
活動時期の変更で不安に思うこととしては「短期間で中小企業に目を向けてもらえるかどうか不安」「企業研究や入社意思の醸成に費やす時間が大幅に減ると思うので、入社後のミスマッチにつながるのでは」などが挙げられました。
採用活動時期の変更への対策についてきいたところ、「説明会の回数を増やす」「就職サイトや自社HPへ採用関連の露出を増やす」などが挙げられました。短期間で学生に認知をしてもらうためには、接触頻度や露出度を高めることが必要だと考えているようです。
就職活動の後ろ倒しへの対策を聞いたところ、多くの学生が「インターンシップへの参加」と回答しました。また、「企業研究」や「業界研究」などを挙げる学生もおり、学生自身が開始時期の後ろ倒しに対して危機感を感じて、手を打っている(打とうとしている)ようです。
【調査概要】
エン・ジャパン株式会社
広報担当:大原
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