9,241名の社会人が回答した「女性活躍推進」実態調査。59%の方が女性が活躍する会社での勤務経験あり。女性管理職の存在が鍵。―『エン転職』ユーザーアンケート調査 「女性活躍推進」結果発表―
人材採用・入社後活躍のエン・ジャパン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:鈴木孝二)が運営する「入社後」までを見据えた日本最大級の総合求人・転職支援サービス『エン転職』( https://employment.en-japan.com/ )上で、「女性活躍推進」についてアンケートを行ない、9,241名から回答を得ました。以下、概要をご報告します。
「これまで働いてきた会社で ”女性が活躍している” と感じたことはありますか?」と質問をしました。「はい」が59%と半数以上の方が女性活躍推進の成果を実感していることが分かります。男女別の差異は見られませんでした。
「これまで働いてきた会社で”女性が活躍している” と感じたことがある」と回答した方に理由を伺いました。ダントツの第1位は「女性の管理職や役員がいる」(54%)、第2位は「男女共に同じ仕事を任されている」(34%)でした。具体的には、下記のようなコメントが寄せられています。
◎かなり大きなプロジェクトの責任者が産休を経て時短勤務で戻ってきた女性社員であり、周囲の理解や協力がとても大きかった。(25歳女性)
◎以前の職場は物流でした。女性がリーダーのチームがあり、フォークリフトに乗り、男性社員に指示を出している光景を見て感じました。(25歳男性)
◎女性の管理職も多く、女性社員だからという理由で何かができなかったりする場面を見たことがない。(28歳女性)
◎上司や管理職に女性が多く、男女差別などは一切感じませんでした。また、特に女性が贔屓されているわけではなく、男女ともに成績が優秀であれば上にのぼれるという制度だった。(30歳男性)
【図1】これまで働いてきた会社で ”女性が活躍している” と感じたことはありますか?
【図2】これまで働いてきた会社で”女性が活躍している” と感じたことがある方に伺います。そう感じた理由を教えてください。(複数回答可)
「これまで働いてきた会社で”女性が活躍している”と感じたことがない」と回答した方に理由を伺うと、同率の第1位は「女性の管理職や役員がいない」「女性の管理職や役員が少ない」(42%)、第3位は「男女で任される仕事に違いがあるように見える」(36%)でした。
男女での差が出た項目をご紹介します。男性のポイントが突出したのは「女性の採用比率が少ない」(男性:40%、女性:20%)でした。女性のポイントが大きく上回ったのは、女性の回答では第1位の「女性の管理職や役員が少ない」(同:36%、49%)、第2位の「男女で評価基準に差があるように見える」(同:20%、40%)、第3位の「結婚・育児や介護を機に退職する女性社員が多い」(同:21%、39%)でした。具体的なコメントをご紹介します。
◎女の人だけが、お茶、掃除をしなければならない。(24歳女性)
◎女性総合職は10年勤めても主任になれるかわからないのに男性総合職は2~3年で主任になれる。(25歳女性)
◎女性はすぐ辞めるといった固定観念が根付いている。数年女性の営業職をとらず、そもそも女性を受け入れる基盤ができていない。会社の歴史が長ければ長いほどそういった傾向が高いように見える。(25歳男性)
◎女性は一般職採用で、女性の総合職採用自体が稀。総合職でも育児休暇取得後に総合職へ戻ることはできず、一般職として中の仕事をしている。(26歳女性)
◎男の上司から「女の人は結婚したら仕事をやめるのが幸せ」と言われたことがある。そのくらい価値観が古い。(27歳女性)
◎結婚して辞める前提の方が多く、上司も女性に残業はさせない、重労働はさせないなど、男性と平等な仕事とはとても思えないことも多かった。(29歳男性)
【図3】これまで働いてきた会社で”女性が活躍している” と感じたことがない方に伺います。そう感じた理由を教えてください。(複数回答可)
「これまで働いてきた会社で、女性の活躍に向けた取り組みは行われていましたか?」と伺うと、44%の方が「行われていた」と回答しました。具体的に行われていたことを質問したところ、第1位は「産休・育休制度」(77%)、第2位は「時短勤務や在宅勤務などの柔軟性のある働き方」(48%)、第3位は「女性の管理職登用を増やす取り組み」(30%)でした。
「時短に加え、在宅制度が充実してきている。同じだけのシステム環境も整い会議も遠隔で参加しているため、ママさんがとても助かっている」(25歳女性)、「女性にも営業をさせるために書類のペーパーレス化を行なった。会社は女性事務員をこれ以上増やさない考えだと思う。新入社員も事務に配置される人はおらず、女性も営業社員として配置している」(26歳女性)といった取り組みが行われているようです。
【図4】これまで働いてきた会社で、女性の活躍に向けた取り組みは行われていましたか?
【図5】これまで働いてきた会社で、女性の活躍に向けた取り組みがあったと回答した方に伺います。行われていた取り組みを具体的に教えてください。(複数回答可)
「女性の活躍に向けた取り組みが行われていない(どちらとも言えない、含む)」と回答した方に、そう感じた理由を伺いました。第1位は「長時間労働が前提の働き方になっている」(34%)、第2位は「時短勤務や在宅勤務など柔軟性のある働き方ができない」(31%)、第3位は「ロールモデルがいないためイメージがわかない」(23%)でした。
男女で差が生じた項目をご紹介します。男性のポイントが上回った項目は「女性社員が裁量のある仕事を求めていない」(男性:16%、女性:10%)、女性のポイントが上回った項目は「男性社員優位の風土や評価制度がある」(同:16%、21%)、「産休・育休制度や時短勤務などの制度はあっても使えていない」(同:15%、21%)でした。
「育休後に復帰しても、時短勤務となると希望外の部署に回される」(29歳女性)、「事務系の職種は定時に帰れるが、そうでない職種は深夜までの残業、休日出勤がある。女性を事務系以外の職種で採用しないように、配置しないように、経営陣が徹底して管理していた」(31歳男性)というコメントが寄せられています。
【図6】これまで働いてきた会社で、女性の活躍に向けた取り組みがなかったと回答した方に伺います。女性の活躍に向けた取り組みが行われていないと感じる理由を教えてください。(複数回答可)
「管理職になることに興味はありますか?」と聞いたところ、男性は58%、女性は36%が「ある」と回答しました。女性は「どちらとも言えない」(26%)という回答も多く見られます。
管理職に興味がある理由を伺いました。男性の第1位は「給与を上げたいから」(60%)、第2位は「マネジメントに興味があるから」(38%)、第3位は「裁量の大きな仕事にチャレンジしたいから」(28%)でした。女性の第1位は「給与を上げたいから」(66%)、第2位は「仕事の幅を広げたいから」(57%)、第3位は「マネジメントに興味があるから」(42%)でした。
「仕事の幅を広げるということは、自分の人生の視野を広げることに繋がる。人生の半分以上をささげるなら、やれることはすべてやりたい」(24歳女性)、「自分がどこまでできる可能性があるか知るためには、常に上のポジションを経験してみることが大切だと思う」(24歳女性)、「自分の仕事に評価と責任が欲しい」(32歳女性)、「男性社員が多い職場だったので、女性目線から見ての仕事や職場作りをして、仕事のしやすい環境を作りたい」(33歳女性)などの声が寄せられています。
管理職に興味がない方にも理由を伺いました。第1位は「ワークライフバランスが取れなくなりそうだから」(51%)で、特に女性は58%と過半数の方が選択をしました。第2位は「リーダーシップを取ることが苦手だから」(40%)、第3位は「仕事の責任を増やしたくないから」(37%)でした。
「会議や飲み会、時間外の仕事が多すぎる」(24歳女性)、「人をまとめるのが苦手で、先輩方がリーダーシップを取って働いているのを見ると、自分にはとても無理だと強く感じる」(27歳女性)、「管理職を目指すということは、相当な体力と精神の持ち主でないと、結婚出産を諦めるということなると思う」(28歳女性)、「責任が重い割りに給料が低い」(29歳女性)といったコメントが見受けられました。
【図7】管理職になることに興味はありますか?
【図8】管理職になることに興味がある方に伺います。その理由を教えてください。(複数回答可)
【図9】管理職になることに興味がない方に伺います。その理由を教えてください。(複数回答可)
【調査概要】
■調査方法:インターネットによるアンケート
■調査期間: 2017年7月3日~7月31日
■調査対象:『エン転職』( https://employment.en-japan.com/ )利用者
■有効回答数:9,241名
求人企業1社1社をエンの担当者が訪問し、求人の魅力から、仕事の厳しさや企業の抱える問題まで徹底取材。取材記事に加え、現社員や元社員のクチコミ、企業担当者のコメントなど、仕事や会社のリアルな姿がわかる情報を掲載することで、転職者と採用企業のミスマッチを低減しています。さらに『エン転職』を通じて転職した方を対象にした「エン入社後活躍支援プログラム」で、転職後3年間の継続サポートを行ないます。
▼プレスリリース ダウンロード 20170824_エン転職(女性活躍)
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