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「残業規制」の意識調査
「残業規制で残業が減る」と考える方は46%
自分の時間が作れるメリットを感じるも、
サービス残業助長への懸念が根強い―『ミドルの転職』ユーザーアンケート集計結果―

2017/05/08

人材採用・入社後活躍のエン・ジャパン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:鈴木孝二)が運営するミドル層専用の転職求人サイト『ミドルの転職』( https://mid-tenshoku.com/ )で、「残業規制」のアンケートを行ない、755名から回答を得ました。政府がまとめた「働き方改革実行計画」で残業時間の上限が規制される中、今後への期待や懸念が寄せられています。

 

調査結果 概要

「残業規制」で残業時間が減るかの予測は賛否が分かれる結果に。

★ 残業規制のメリットは、自分の時間確保、家族サービス、パフォーマンスの向上。デメリットは、サービス残業の助長、案件対応への遅れ、給与減少。

★ 残業を減らす方策は「業務フローの見直しとシステム化」、「正社員や給与を増やす」「上司が率先して帰る」。

 

■調査結果詳細

1:「残業規制」で残業時間が減るかの予測は賛否が分かれる結果に。(図1)

「”残業規制” をすることで残業時間(営業時間外の業務時間)は減ると思いますか?」と質問したところ、46%の方が「減ると思う」と回答しました。法的拘束力が生まれ、周囲の目を気にした残業の必要がなくなることへも期待の声が多いものの、まだ過半数を上回っていない状態です。予測理由の具体的なコメントもご紹介します。

 

減ると思う」と回答した方からは、「まず意識が変わり、仕事の優先度や効率を考えて実行させることで確実に減る。ただ顧客の都合による残業はどうしても生じてしまうため、個の裁量では限界がある。会社全体で取り組み、時にはお客様のご理解を得ることも必要」(37歳男性)、「規制で根本的な業務内容の見直しがされれば、減る」(44歳女性)など仕事の進め方が見直され、会社だけではなく社会全体で協力することで削減されるという意見が集まりました。

 

「減らないと思う」と回答した方の多くは「規制のみでは、自宅への持ち帰りなど隠れ残業が増えるだけ」(38歳男性)「サービス残業が増える」(43歳男性)など、業務量が変わらない中で、体裁だけ整える企業が多いのではという懸念の声を挙げています。

 

【図1】”残業規制”をすることで残業時間(営業時間外の業務時間)は減ると思いますか?

201705_残業規制1.png

 

 

 

 

2:残業規制のメリットは、自分の時間確保、家族サービス、パフォーマンスの向上。デメリットは、サービス残業の助長、案件対応への遅れ、給与減少。(図2・図3)

「”残業規制”をすることのメリット・デメリットはなんだと思いますか」と質問をしました。

 

メリットの第1位は「自分の時間が持てる」(61%)でした。第2位以下はほぼ同率で「家族サービスができる」(40%)、「一人ひとりのパフォーマンス向上につながる」(39%)、「法律である以上、遠慮せず帰れる」(38%)です。具体的なコメントもご紹介します。

 

「自分の時間が持てる」と回答した方

○うまくワークライフバランスを取っていかないと創造性を育む事は出来ず、良い仕事には繋がらないと思う。(44歳男性)

○プライベートを充実させ、十分な休息なしにいい仕事はできないと思う。(42歳女性)

 

「家族サービスができる」と回答した

○会社に家族を犠牲にさせる権利はない。(39歳男性)

○体力が持たずに、現在は家庭サービスが出来ていない。(44歳男性)

 

「一人ひとりのパフォーマンス向上につながる」と回答した

○仕事の効率を考えずにダラダラ居るだけの人間が多すぎる。(36歳男性)

○時間に制限があると思えば、無駄な動きが減り、効率よく動く工夫をするようになるのでは。本当にやむを得ず残業している人は稀な気がしてならない。(42歳女性)

○時間内で最大のパフォーマンスを発揮することが重要。(47才男性)

 

【図2】”残業規制” をすることのメリットはなんだと思いますか?(複数回答可)

201705_残業規制2.png

 

 

 

 

デメリットの第1位は「サービス残業を助長する」(55%)、第2位は「急な案件への対応が遅れる」(44%)、第3位は「給与が減る」(40%)でした。業種別での違いが多少見受けられます。製造業のポイントが5ポイント以上高い項目は、製造業では第3位の「業務量を減らすと仕事に支障が出る」(全体:38%、製造業:44%、非製造業:35%)、「取引先との納期調整が必要になる」(同24%、30%、22%)でした。具体的なコメントもご紹介します。

 

「サービス残業を助長する」と回答した

○サービス残業や労働時間の改ざんが増え今より労働環境は悪くなると思う。(36歳男性)

○残業ではなく残業代が撤廃される恐れがある。(44歳男性)

 

「急な案件への対応が遅れる・業務量を減らすと仕事に支障が出る」と回答した

○繁忙期などの一定時期や、過渡期には残業が発生してもやむを得ない。(38歳男性)

○調整弁として短期の残業は避けられない。(47歳男性)

 

「給与が減る」と回答した

○月給が少なく残業代で維持できる面が多いため。(37歳男性)

○残業代がなくては生活が出来ない。(41歳女性)

 

【図3】”残業規制” をすることのデメリットはなんだと思いますか?(複数回答可)

201705_残業規制3.png

 

 

 

 

3:残業を減らす方策は「業務フローの見直しとシステム化」、「正社員や給与を増やす」「上司が率先して帰る」。(図4)

「どうすれば残業がなくなると思いますか」と伺うと、第1位が「業務フローを見直し、システム化する」(48%)、第2位が同率で「正社員を増やす」「給与を増やす」「トップや管理職が率先して帰る」(ともに39%)でした。

 

業種別の差異が見られた項目は「業務フローを見直し、システム化する」(全体:38%、製造業:53%、非製造業:45%)です。製造業では業務効率化の推進が期待されるファクトリーオートメーション(FA)機器の需要が伸びており、まだまだシステム化できる要素が大きいと考えている方は多いようです。

 

【図4】どうすれば残業がなくなると思いますか?(複数回答可)

201705_残業規制4.png

 

 

 

 

【調査概要】

■調査方法:インターネットによるアンケート

■調査対象:『ミドルの転職』( https://mid-tenshoku.com/ )を利用するユーザー

■有効回答数:755名

■調査期間: 2017年3月1日~3月30日

 

 

▼ミドル層専用の転職求人サイト 

ミドルの転職 https://mid-tenshoku.com/

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▼プレスリリース ダウンロード 20170508_ミドル(残業規制).pdf


 

エン・ジャパン株式会社
広報担当:森本、松田
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