『入社後活躍研究所』×甲南大学 尾形教授との共同研究
「中途入社者へのオンボーディング施策」
に関する分析結果を発表。 定着率向上に有効な企業の取り組みは「人事との定期的な面談」。
パフォーマンスの向上に有効なのは「メンターや相談役などの支援制度」。
人材採用・入社後活躍のエン・ジャパン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:鈴木孝二)が運営する『入社後活躍研究所』( https://corp.en-japan.com/success/ )は、人事向け総合情報サイト『人事のミカタ』( https://partners.en-japan.com )の利用企業415社を対象に「中途入社者の定着施策(オンボーディング)」についてアンケートを実施。甲南大学 尾形教授との共同研究として、結果を分析しました。
★ 定着率向上に有効な企業の取り組みは「人事との定期的な面談」。パフォーマンスの向上に有効なのは「メンターや相談役などの支援制度」。
★ 中途入社者の定着率には「人事」+「職場のコミュニケーション」が影響。中途入社者のパフォーマンスには「上司」+「職場のコミュニケーション」が影響。
甲南大学の尾形教授との共同研究の結果を分析したところ、「定着(離職率の低下)」に有効だったのは「人事との定期的な面談」。また、「活躍(パフォーマンスの向上)」には、「メンターや相談役などの支援制度」が有効だとわかりました。中途入社者に対し、誰を相談役にするかは慎重に検討すべきポイントといえます。一方、「入社1ヶ月以内の導入研修」は、研修内容次第ではあるものの、中途入社者の配属された職場のコミュニケーションの活性化にマイナスの影響があるという結果になりました。
マイナスの影響が出る理由として1つ考えられるのは、中途入社者と職場の同僚双方の「遠慮意識のぶつかり合い」が起きてしまう場合。
中途入社者が研修で過度な期待やプレッシャーを受けることで配属後に同僚に気軽に相談しづらくなったり、逆に同僚は「研修で習ったはずなのであまり教える必要はない」と考えサポートへの関与が薄くなったりすることで、職場のコミュニケーションが阻害されてしまう可能性が考えられます。
分析結果1
※自社の中途入社者について、『オンボーディング(定着・戦力化のための入社後の取り組み)』に力を入れていますか?という質問に対し、「力を入れている」+「どちらかと言えば力を入れている」と回答した企業が対象。
※13のオンボーディング施策をダミー変数化(実施していない=0/実施している=1)。実施していることで、どのような成果が得られるかを分析。
※成果変数は以下の6変数
①中途入社者の離職率の低下 ②中途入社者のパフォーマンスの向上 ③中途採用活動のアピール ④オンボーディングの課題の明確化 ⑤中途採用者の所属部門の業績向上 ⑥中途入社者の配属された職場のコミュニケーションの活性化
分析モデル
オンボーディング施策の実施を独立変数、中途採用者の離職率の低下やパフォーマンスの向上を成果変数とした重回帰分析(ステップワイズ法)
分析結果から、定着には「人事」、パフォーマンスには「上司」、さらに「職場のコミュニケーション」が有効であることがわかりました。また、「中途入社者の定着率」と「中途入社者のパフォーマンス」を企業規模で比較したところ、双方の高さについて、企業規模は大きく影響しないことがわかりました。効果的なオンボーディング施策についての分析結果も、ご報告します。
分析結果2
分析結果3
分析結果4
【調査概要】
■調査方法:インターネットによるアンケート
■調査対象:『人事のミカタ』( https://partners.en-japan.com/ )を利用している企業
■有効回答数:415社
■調査期間:2020年4月22日~5月26日
2016年8月に設立された、転職者や企業の入社後活躍を調査・研究する専門組織。「入社後活躍」に関する情報発信・調査・研究・提言を行ない、入社者の仕事を通じた「人生の充実と企業の業績向上への貢献」に寄与することを目指しています。
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▼プレスリリース ダウンロード 20201102_入社後活躍研究所×甲南大学・共同研究(中途入社者のオンボーディング施策)
エン・ジャパン株式会社
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