転職コンサルタント160人に聞いた!
「ミドル世代の異業種転職」調査
ー『ミドルの転職』転職コンサルタントアンケートー 7割が「異業種への転職を希望するミドルが増加している」と回答。
異業種転職したミドル、転職前の業種は「メーカー」、
転職先の業種は「IT・インターネット」がトップ。
人材採用・入社後活躍のエン・ジャパン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:鈴木孝二)が運営するミドル世代に特化した求人情報サイト『ミドルの転職』(https://mid-tenshoku.com/)上で、サイトを利用している転職コンサルタントを対象に「ミドル世代の異業種転職」についてアンケートを行ない、164名から回答を得ました。
★ 7割のコンサルタントが「異業種への転職を希望するミドル人材が増加している」と回答。「異業種へ転職したミドルがいる」と回答したコンサルタントは約5割。
★ 異業種への転職を実現しているミドル、最も多いのは「40代前半」。職種では「営業・マーケティング系」「経営・経営企画・事業企画系」「管理部門系」が上位に。転職前の業種は「メーカー」、転職先の業種は「IT・インターネット」がそれぞれ最多。
★ 異業種から転職するミドルに採用企業が期待するものトップ3は「経験職種での専門知識・専門スキル」「マネジメント力」「新しい環境でも主体的に動ける行動力」。
「直近、異業種・異業界企業への転職を希望するミドル人材の増減は変化していると感じますか?」と伺ったところ、70%が「増えていると感じる」(増えていると感じる:19%、どちらかと言えば増えていると感じる:51%)と回答しました。
また、「担当したミドル世代の人材が異業種へ転職したことはありますか?」と伺ったところ、47%が「ある」と回答。約半数の転職コンサルタントが、ミドル世代の異業種転職を支援した経験をもつことが分かりました。
【図1】直近、異業種・異業界企業への転職を希望するミドル人材の増減は変化していると感じますか?
【図2】担当したミドル世代の人材が異業種へ転職したことはありますか?
「担当したミドル世代の人材が異業種へ転職したことがある」と回答した転職コンサルタントに、その実態について詳しく伺いました。
異業種へ転職したミドル人材の年齢について多い層を伺ったところ、トップ3は「40代前半(40歳~44歳)」(78%)、「30代後半(35歳~39歳)」(71%)、「40代後半(45歳~49歳)」(60%)でした。異業種転職のほとんどが、40代までに行なわれていることが分かりました。
異業種へ転職したミドルの職種を伺ったところ、トップ3は「営業・マーケティング系」(52%)、「経営・経営企画・事業企画系」(48%)、「管理部門系」(43%)でした。 また、転職前・転職先の業種についても伺いました。転職前の業種トップ3は「メーカー」(64%)、「流通・小売・サービス」(38%)、「IT・インターネット」(32%)でした。一方、転職先の業種トップ3は「IT・インターネット」(60%)、「メーカー」(47%)、「コンサルティング」(36%)でした。「メーカー」「IT・インターネット」は、異業種への転職と異業種からの転職の双方が多いことがうかがえます。それぞれの回答についての理由も併せて紹介します。
【図3】「担当したミドル世代の人材が異業種へ転職したことがある」と回答した方に伺います。異業種転職を実現したミドル人材は、どのような年齢の方が多いですか?上位3つまで教えてください。
【図4】 「担当したミドル世代の人材が異業種へ転職したことがある」と回答した方に伺います。異業種転職を実現したミドル人材は、どのような職種の方が多いですか?上位3つまで教えてください。
「営業・マーケティング系」と回答した理由
・ポジションが比較的多い。また、資格や経験でカバーできる職種のため。
・BtoBでもBtoCでも、営業を経験している方は対人スキルが高く、重宝される傾向がある。
「経営・経営企画・事業企画系」と回答した理由
・異業種であってもコアスキルが業界固有ではなく、人物とスキルの総合判断で採用されやすいため。
・職種の実績、専門性を評価されるケースが多いため。
「管理部門系」と回答した理由
・管理部門系の職種に業界は関係ないため。
・管理部門系の方は、異業種への転職の垣根が低いため。
【図5】 「担当したミドル世代の人材が異業種へ転職したことがある」と回答した方に伺います。異業種転職を実現したミドル人材の、転職前の業種として多いものを上位3つまで教えてください。
「メーカー」と回答した理由
・早期退職制度を導入するケースが増えているため。
・大手企業であれば転職の意向は低いが、中小企業に勤めている40代前半までの方は、将来を考えてIT業界を希望することが増えているように感じる。
・もともと「そこそこ安泰だが若いうちは薄給」と我慢してきた世代が、管理職前後のタイミングでコロナ禍の影響を受け、社内でのキャリアアップ・給与アップの梯子を外されたと感じている。
「流通・小売・サービス」と回答した理由
・経営悪化などによる雇用不安を感じている方が多い。
・コロナ禍で店舗が閉鎖するなどの影響を受けているため。
「IT・インターネット」と回答した理由
・クライアントワークから自社サービスへの転職を希望する方が多い。
・IT業界の中でもシステムインテグレータやITベンダーなどで経験を積んだ方が、事業会社の社内SEへ転職する事例が増えている。
【図6】 「担当したミドル世代の人材が異業種へ転職したことがある」と回答した方に伺います。異業種転職を実現したミドル人材の、転職先の業種として多いものを上位3つまで教えてください。
「IT・インターネット」と回答した理由
・コロナ禍で業界として安定している企業群を志望する方が多い。特に家庭のある方は、家族が安定企業を希望するケースが多い。
・急成長企業があり、IPOの時期などで業種を問わず経験者を受け入れる素地がある。
・ブロックチェーンやAIなど、経験してきた業界に外部から支援できることを知って転職する方が多い。
「メーカー」と回答した理由
・DX対応が強く求められるケースでの異業種転職が多く、スキルを活かしやすいケースが多いため。
・異業種だが、前職でのマネジメント経験などポータブルスキルを買われての転職が多い。
「コンサルティング」と回答した理由
・業界経験がなくても職種の経験が活かせたり、前職までの業界経験が活かせるため。
・地頭が重視され、異業種からでも採用されやすい職種があるため。
転職コンサルタントに、異業種からのミドルの転職者に対して採用企業が期待するものは何か伺ったところ、トップ3は「経験職種での専門知識・専門スキル」(70%)、「マネジメント力」(42%)、「新しい環境でも主体的に動ける行動力」(39%)でした。社会人として経験を積んだミドルに対して、業界経験以外の知識やスキルが求められていることが分かりました。異業種への転職を検討する際に注意すべきポイントも紹介します。
【図7】異業種からのミドルの転職者に対して採用企業が期待するものは何か、上位3つまで教えてください。
異業種転職を検討する際に注意すべきポイント
・未経験で他業界に入るため、年収が一時的に下がるリスクをしっかりと認識すること。また、早期に様々なことをキャッチアップする意欲が必要。
・自身のどのスキルがどのように活かせるのか、またなぜ活かせると思ったのかの言語化が必要。
・これまでいた業種が時代に合わなくなったという理由での異業種転職は、異業種で求められるスキルが不足しているケースが多い。事前に計画的に転職を希望する業界の知識を身に着けておく必要がある。
・企業側がミドル層に求めるものと自身のやりたいことに食い違いが生まれやすいことを理解してほしい。
・異業種であっても、取引先や商材が近いなど、少しでも共通項がある業種を選ぶこと。
・転職を検討している企業・業界のことをよく調べ、入社後のギャップを減らす努力をすること。
【調査概要】
■調査方法:インターネットによるアンケート
■調査対象:『ミドルの転職』(https://mid-tenshoku.com/)を利用する転職コンサルタント
■有効回答数:164名
■調査期間:2021年7月8日~7月16日
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▼プレスリリース ダウンロード 20210728_ミドルの転職(コンサルタント調査_異業種転職)
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