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『エン転職』1万人アンケート(2021年8月)
「ジョブ型雇用」実態調査 「ジョブ型雇用」の認知度は14%にとどまる。
言葉の意味を説明すると、76%がジョブ型雇用に好意的。
35%が「ジョブ型雇用の人事制度がある企業に転職したい」と回答。

2021/08/06

人材採用・入社後活躍のエン・ジャパン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:鈴木孝二)が運営する総合満足度No.1(※)日本最大級の総合求人サイト『エン転職』(https://employment.en-japan.com/)上で、ユーザーを対象に「ジョブ型雇用」についてアンケートを実施し、12,400名から回答を得ました。以下、概要をご報告します。

※2018年~2021年オリコン顧客満足度調査「転職サイト」ランキング総合1位(https://career.oricon.co.jp/rank-job-change/

■調査結果 概要

★ 話題の「ジョブ型雇用」、認知度は14%にとどまる。

★ 言葉の意味を説明すると、76%が「ジョブ型雇用は良いと思う」と回答。良いと感じる理由、トップは「(職種・役割が定められ)ミスマッチが減りそうだから」。

★ 勤務先がジョブ型雇用を取り入れている方は5%。ジョブ型雇用での転職経験がある方も3%にとどまる。

★ 35%が「ジョブ型雇用の人事制度がある企業に転職したい」と回答。

調査結果 詳細

1:話題の「ジョブ型雇用」、認知度は14%にとどまる。(図1

最近日本企業でも増加傾向にあり話題となっている「ジョブ型雇用」について、「『ジョブ型雇用』という言葉を知っていますか?」と伺ったところ、「言葉も意味も知っている」と回答した方は14%にとどまりました。「聞いたことはあるが意味はよくわからない」(31%)を含めても半数に満たず、55%が「知らない」という結果でした。

1】「ジョブ型雇用」という言葉を知っていますか?

 

2:言葉の意味を説明すると、76%が「ジョブ型雇用は良いと思う」と回答。良いと感じる理由、トップは「(職種・役割が定められ)ミスマッチが減りそうだから」。(図2~図4

「ジョブ型雇用」について、本調査内では以下のように説明し、感じ方や実態を伺いました。

「『ジョブ型雇用』は、欧米で主流の『仕事に対して人が割り当てられる』という雇用の形です。仕事内容・勤務条件などがあらかじめジョブ・ディスクリプション(職務記述書)により定められており、入社後のミスマッチや不本意な配置転換を避けられます。一方、専門性を期待されるため、未経験者が採用されにくくなる傾向もあります。」

「近年日本でも注目されている『ジョブ型雇用』について、どう思いますか?」と伺ったところ、76%が「良いと思う」と回答。認知度は低い一方で、言葉の意味を説明すると多くの方が好意的にとらえることがわかりました。「良いと思う」と回答した方に理由を伺うと、トップは「ミスマッチが減りそうだから(入社時に職務・役割が定められる)」(74%)でした。年代により10ポイント以上差がついたのは「職歴・経験・スキル・専門性が尊重されるから」(全体:44%、20代:35%、30代:44%、40代以上:51%)です。年齢が上がり、経験を積んだ方ほど、それが尊重されることにメリットを感じることが読み取れます。

一方、「良くないと思う」と回答した方に理由を伺うと、82%が「未経験から採用されづらい傾向があるから」を挙げました。30代・40代以上ではこの理由が唯一7割を超える結果だったのに対し、20代では「幅広い業務・職種を経験する機会が減ると感じるから」(全体:54%、20代:80%、30代:56%、40代以上:55%)と回答した方も8割おり、年代別の差が浮き彫りになりました。

 

2】近年日本でも注目されている「ジョブ型雇用」について、どう思いますか?
※「ジョブ型雇用」は、欧米で主流の「仕事に対して人が割り当てられる」という雇用の形です。仕事内容・勤務条件などがあらかじめジョブ・ディスクリプション(職務記述書)により定められており、入社後のミスマッチや不本意な配置転換を避けられます。一方、専門性を期待されるため、未経験者が採用されにくくなる傾向もあります。

 

3】「ジョブ型雇用は良いと思う」と回答した方に伺います。その理由を教えてください。(複数回答可)

「その他」と回答した方のコメント
・適材適所だと思う。(26歳・男性)
・これまで日本では職務記述書がないために業務範囲の線引が曖昧で、それが必要のない労働や過度な残業を生み出す原因の1つだったから。(28歳・女性)
・プロフェッショナルを確保しやすく、企業発展に貢献できると思うから。(29歳・女性)
・職務、裁量の整理ができ、雇用側、被用側双方にメリットがある。(34歳・男性)
・メンバーシップ雇用では適応が難しく活躍できない特性のある人も、自分の強みを活かして収入やキャリアアップできる可能性があるため。働く人の多様性が尊重される。(35歳・女性)
・様々な雇用の形態があることは良いことだと思う。(36歳・男性)
・自分のスキルや専門性を向上させる事ができるため。(40歳・男性)

 

4】「ジョブ型雇用は良くないと思う」と回答した方に伺います。その理由を教えてください。(複数回答可)

「その他」と回答した方のコメント
・他業種や他職種への転職が難しくなりそうだから。(23歳・男性)
・新卒採用が主流の社会でジョブ型は取り入れづらいと考える。(25歳・女性)
・未経験というリスクは生じるが、その人の可能性を信じ開花させる事も大切だと思う。(30歳・女性)
・自分のやりたい仕事が明確ならば良いと思うが、それ以外の人にとってはあまり良いとは思わない。(34歳・男性)
・ジョブ型と年功序列などのメンバーシップ型の良い所を取り入れた雇用を確立していただきたいから。ジョブ型に偏るのは良くないと感じる。(41歳・女性)
・解雇に対する行政支援の改正が進まない限り、日本でジョブ型雇用は馴染まないと思う。(44歳・男性)

 

3:勤務先がジョブ型雇用を取り入れている方は5%。ジョブ型雇用での転職経験がある方も3%にとどまる。(5~図7

自社でジョブ型雇用が取り入れられているか伺ったところ、「取り入れられている」と回答した方は5%にとどまりました。また、「ジョブ型雇用での転職経験がある」と回答した方も3%にとどまり、企業での導入は進んでいないことがうかがえます。

あわせて、ジョブ型雇用での転職経験がある方に理由を伺うと、上位は「職歴・経験・スキル・専門性が尊重されたから」(54%)、「入社後のイメージがついたから(入社時に職務・役割が定められる)」(42%)、「安心感があったから(入社時に仕事内容・勤務条件が定められる)」(38%)でした。年代別に見ると、「職歴・経験・スキル・専門性が尊重されたから」は20代では37%、30代では43%だったのに対し、40代以上では61%。一方「入社後のイメージがついたから(入社時に職務・役割が定められる)」は20代の59%、30代の49%が回答したのに対し、40代以上では37%でした。年代により、転職時に感じたポイントが異なることがわかりました。ジョブ型雇用で転職した方の具体的なエピソードも紹介します。

 

5】自社で「ジョブ型雇用」は取り入れられていますか?離職中の方は、前職についてお答えください。

 

6】「ジョブ型雇用」での転職経験はありますか?

 

7】「ジョブ型雇用で転職したことがある」と回答した方に伺います。「ジョブ型雇用」で転職した理由を教えてください。(複数回答可)

 

「ジョブ型雇用」での転職のエピソード
・仕事内容がわかっていたため、入社した翌日から業務にあたることができた。(28歳・女性)
・そのジョブがなくなり、雇用契約解除になった。(33歳・男性)
・実際には他の部署に配置が換わることがあったが、専門性をベースにした異動だったので全く嫌ではなかった。(34歳・男性)
・実際には入社後にミスマッチが発生した。(36歳・女性)
・デザイナーなどの技術職は昔からジョブ型だと思う。作業中に余計な電話対応などしなくていい職場が多く、集中して仕事ができる事が多い。(46歳・女性)

 

435%が「ジョブ型雇用の人事制度がある企業に転職したい」と回答。(図8

「『ジョブ型雇用(人事制度)』がある企業に転職したいと思いますか?」と伺ったところ、35%が「転職したい」と回答しました。一方、53%が「わからない」と回答しており、求職者にとってジョブ型雇用が馴染みのあるものとは言えない様子もうかがえます。それぞれの回答理由もあわせて紹介します。

8】「ジョブ型雇用(人事制度)」がある企業に転職したいと思いますか?

 

「転職したい」と回答した理由
・新卒で入社した会社が総合職採用で、配属希望が一度も叶わなかっただけでなく、毎年のように部署異動があり一から覚える必要があり非常にミスマッチを感じているから。(25歳・女性)
・人生100年時代を見据えて、個人主導のキャリア形成をしていきたいから。(26歳・男性)
・評価がわかりやすく明確になるため。(30歳・女性)
・職務責任範囲の整理がしやすく、労働時間の短縮やQOLの向上に繋がると考えるから。(34歳・男性)
・評価の納得度が高そうだから。(44歳・男性)

「転職したくない」と回答した理由
・未経験のことが多いので選択肢が狭められると思うため。(23歳・男性)
・色々なことも含めて転職先で経験してみたいと思うから。(28歳・女性)
・様々な業務を経て培われるスキルもあると考えており、その点ではジョブ型雇用は不利に感じたから。(31歳・男性)
・未経験の事を経験して広がるものがあるから。(32歳・女性)
・仕事の幅が広がらず、スキルアップが望めないと思うため。(38歳・男性)
・未経験のことでも挑戦できる可能性があるほうがいいと思うため。(40歳・女性)

「わからない」と回答した理由
・自分の持っているスキルで正当な評価をしてもらえるのであれば考えたい。(25歳・女性)
・ジョブ型雇用のメリットデメリットを理解できていないから。(29歳・男性)
・本当の適職の見定めが難しい可能性があるため。(34歳・男性)
・業務内容のミスマッチは防げるかもしれないが、配属先の雰囲気や人間関係が合わない場合もあると思うので、一概に良いとは言い切れない。(34歳・女性)
・自分に特化した仕事をしていくには良いと思うが、新しい仕事を覚えていくには難しいようなイメージがある。(38歳・男性)
・評価基準が明確なら転職してみたいが、まだ基準が曖昧な企業が多そうなため。(41歳・女性)

 

調査概要
■調査方法:インターネットによるアンケート
■調査対象:『エン転職』(https://employment.en-japan.com/)を利用するユーザー
■調査期間:2021年5月27日~7月27日
■有効回答数:12,400名

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※2018年~2021年オリコン顧客満足度調査「転職サイト」ランキング総合1位(https://career.oricon.co.jp/rank-job-change/

 

▼プレスリリース ダウンロード 20210806_エン転職(ジョブ型雇用調査)

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