中小企業470社に聞いた「冬季賞与」実態調査2021
―人事向け情報サイト『人事のミカタ』アンケート― 79%の中小企業が「2021年冬季賞与を支給予定」と回答。
うち8割が、2020年と同等以上の金額を支給予定。
人材採用・入社後活躍のエン・ジャパン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:鈴木孝二)が運営する人事向け情報サイト『人事のミカタ』(https://partners.en-japan.com)上でサイトを利用している、従業員数299名以下の企業の人事担当者を対象に「2021年の冬季賞与」についてアンケート調査を行ない、479社から回答を得ました。以下、概要をご報告します。
★ 2021年の冬季賞与、79%の中小企業が「支給予定」と回答。支給予定企業の8割が「2020年と同等以上の金額を支給予定」。増額理由の上位は「業績が好調」「社員の意欲向上」「新型コロナウイルスの影響からの回復」。
★ 賞与支給に関する悩みや課題、第1位は「社員への評価・賞与の査定基準への悩み」。2020年の冬季賞与に関する調査でトップだった「新型コロナウイルスによる業績への影響の長期化」は21ポイントダウン。
★ 35%が「2020年と比較し、景気の回復を実感できている」と回答。
「2021年、冬季賞与は支給予定ですか?」と伺ったところ、79%の中小企業が「支給予定」と回答しました。支給予定と回答した企業が多い業種の上位は「商社」(90%)、「メーカー」(88%)でした。冬季賞与を「支給予定」と回答した企業に、前年と比較した支給予定額の変動について伺うと、56%が「賞与支給額は変わらない予定」と回答しました。「増額予定」と回答した企業は21%、「賞与支給額は変わらないが、決算賞与を支給予定」が3%で、合計で80%の企業が前年と同等以上の金額を支給予定だとわかりました。一方、賞与を「減額予定」としたのは19%で、2020年の調査での41%から22ポイントダウンしました。
また、2021年冬季賞与を「2020年の冬季賞与額と比較して増額予定」と回答した企業に理由を伺ったところ、トップ3は「業績が好調」(54%)、「社員の意欲向上」(51%)、「新型コロナウイルスの影響からの回復」(23%)でした。
【図1】2021年、冬季賞与は支給予定ですか?(業種別)
【図2】2021年冬季賞与を「支給予定」と回答した企業に伺います。前年(2020年)の冬季賞与支給額と比較して、今年の支給予定額に変動はありますか?(業種別)
【図3】冬季賞与を「支給予定」と回答した企業に伺います。前年の冬季賞与支給額と比較して、当年の支給予定額に変動はありますか?(2020年・2021年比較)
【図4】2021年冬季賞与を「2020年と比べて増額予定」と回答した企業に伺います。その理由を教えてください。(複数回答可)
社員への賞与支給に関する悩みや課題を伺ったところ、第1位は「社員への評価・賞与の査定基準への悩み」(39%)でした。2020年に実施した前回調査では、「新型コロナウイルスによる業績への影響の長期化」が44%でトップでしたが、今回は21ポイントダウンし23%でした。コロナ禍の業績への影響の長期化に対する懸念が薄れつつあり、企業の関心が評価制度や社員のモチベーションに向いていることがわかりました。具体的なコメントもあわせて紹介します。
【図5】社員への賞与支給に関して、悩みや課題を教えてください。(複数回答可、2021年・2020年比較)
「社員への評価・賞与の査定基準への悩み」と回答した方
・評価者によって評価基準が違い、部署による評価の差が出てしまっている。(業種:その他/従業員数:10~29名)
・社員および管理者全員の納得する評価制度の構築が難しく、毎回何らかの不満の声が上がる。(サービス関連/100~299名)
「賞与の支給額による社員モチベーションへの影響」と回答した方
・毎年一定額の賞与を支給できるほどには会社が成長していないため、モチベーションへの影響が心配。(その他/30~49名)
・高評価者を出すには低評価者も必要だが、なかなか外資系のようなドラスティックなメリハリをつけられない。(メーカー/100~299名)
「考課者(上司)による査定フィードバックへの悩み」と回答した方
・査定者が真剣に査定をしたり個人に対してフィードバックをしたりすべきだが、できていない。(流通・小売関連/50~99名)
・査定を実施する側の人材が不足しており、中間管理職の採用が急務。(IT・情報処理・インターネット関連/100~299名)
「2020年と比較し、景気の上昇や回復を実感できていますか?」と伺ったところ、「実感している」と回答したのは35%(非常に実感している:4%、どちらかというと実感している:31%)でした。それぞれの回答に対する理由も紹介します。
【図6】2020年と比較し、景気の上昇や回復を実感できていますか?
「非常に実感している」「どちらかというと実感している」と回答した方
・ワクチン接種が進むにつれ新型コロナウイルスの感染者が減少してきており、経済が少しずつ動き始めてきたように感じるから。(流通・小売関連/50~99名)
・昨年は延期されがちだったシステム更改やセキュリティに、予算を使える企業が増えてきていると感じる。(IT・情報処理・インターネット関連/100~299名)
「変化はない」と回答した方
・同業他社では回復してきているところもあるが、自社ではまだまだと感じるため。(サービス関連/30~49名)
・宴会やホテルでの大規模な集会など、人が集まる機会の数は回復していないため。(その他/100~299名)
「どちらかというと実感していない」「まったく実感していない」と回答した方
・クライアントでも売上が大幅に回復している企業はあまりなく、業種によってはずっと下火のところもあるため、新型コロナウイルスの影響はまだ強いと感じる。(広告・出版・マスコミ関連/10~29名)
・ウッドショックや原油高、資材の値上がりなど、先行きが不透明だから。(メーカー/100~299名)
【調査概要】
■調査方法:インターネットによるアンケート
■調査対象:『人事のミカタ』(https://partners.en-japan.com/)を利用する従業員数299名以下の企業
■有効回答数:479社
■調査期間:2021年10月20日~11月23日
※冬季賞与の「増額率」「減額率」も集計しています。必要な場合は、お問合せください。
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▼プレスリリース ダウンロード 20211208_人事のミカタ(中小企業の冬季賞与実態調査2021)
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