497社が回答!「パワハラ対策」実態調査2022
―人事向け情報サイト『人事のミカタ』アンケート― 「パワハラ防止法」の認知度は2020年調査時の77%から84%に上昇。
パワハラ対策を進める上での課題、
「管理職や経営層の理解の低さ」「パワハラの基準が曖昧」。
人材採用・入社後活躍のエン・ジャパン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:鈴木孝二)が運営する人事向け総合情報サイト『人事のミカタ』(https://partners.en-japan.com)上でサイトを利用している企業の人事担当者を対象に「パワハラ対策」についてアンケート調査を行ない、497社から回答を得ました。以下、概要をご報告します。
改正労働施策総合推進法(通称:パワハラ防止法)は、パワーハラスメント防止のための雇用管理上の措置を事業主に義務付ける法律。大企業では2020年6月から義務化。中小企業では2022年4月から施行されます。
(参考)人事のミカタ「パワハラ防止法とは何ですか?」 https://partners.en-japan.com/qanda/desc_1080
★ パワハラ防止法の認知度、2020年調査時の77%から84%に上昇。
★ 66%がパワハラ対策を実施。実施内容の第1位「相談窓口の設置」。
★ パワハラ対策を進める上での課題、「管理職や経営層の理解の低さ」「パワハラの基準が曖昧」。
★ 自社のパワハラを把握している企業は半数。2020年調査結果と大きな変化はないものの、大企業での把握率は向上。
“パワハラ防止法(改正労働施策総合推進法)”について伺ったところ、84%が「知っている」(内容も含めて知っている:34%、概要だけ知っている:50%)と回答しました。2020年の調査結果と比較すると、「内容も含めて知っている」は16ポイントアップしており、認知度が向上していることがわかります。
「パワハラ防止法について、どのように思いますか?」と伺うと、90%が「良いと思う」(非常に良いと思う:34%、まぁ良いと思う:56%)と回答。昨年よりも「良いと思う」と回答した方は8ポイントアップしました。
【図1】2022年4月から中小企業にも防止措置が義務化される「パワハラ防止法(改正労働施策総合推進法)」についてご存知ですか?
【図2】「パワハラ対策方針の明確化・周知」「相談体制の整備」「パワハラへの迅速かつ適切な対応」などの措置が義務化される「パワハラ防止法」について、どのように思いますか?
パワハラ対策の実施有無を伺うと、66%が「行なっている」と回答。企業規模が大きくなるにつれ、パワハラ対策の実施率も上がるようです。具体的なパワハラ対策の実施内容を伺うと、第1位は「社内に相談窓口を設置」(80%)、次いで「就業規則に罰則規定を設ける」(56%)、「パワハラの対策方針の明確化」(45%)が続きます。
【図3】パワハラ対策を行なっていますか?(2020年比)
【図4】パワハラ対策を行なっていますか?(企業規模別)
【図5】「パワハラ対策を行なっている」と回答した企業に伺います。どのようなパワハラ対策を行なっていますか?(複数回答可)
パワハラ対策を進める上での課題を伺うと、トップ3は「管理職のパワハラに対する認識・理解が低い」(55%)、「パワハラの基準・境界が曖昧」(43%)、「経営層のパワハラに対する認識・理解が低い」(37%)でした。それぞれの具体的なエピソードも紹介します。
【図6】パワハラ対策を進める上での課題は何ですか?(複数回答可)
■「管理職のパワハラに対する認識・理解が低い」と回答した方の理由
・管理職によるパワハラがあっても、注意できる立場の経営者の認識が低く、抑止が難しい。昔なら当たり前、などと言われてしまう。(不動産・建設関連/10~29名)
・パワハラをしても刑罰等一切咎められることなく昇進していくため、社内の士気が下がってしまう。(IT・情報処理・インターネット関連/100~299名)
■「パワハラの基準・境界が曖昧」と回答した方の理由
・暴力行為等は見てはっきりとわかるが、言葉によるパワハラは意識の問題となるため、明確な線引きが非常に難しい。例えば、指導や注意のつもりでも、受け取る側ではそれがパワハラと受け止められてしまうケースもある。(メーカー/30~49名)
・協力会社間でのハラスメントについての解決方法について、指標などがあれば良いと思う。(不動産・建設関連/1,000名以上)
■「経営層のパワハラに対する認識・理解が低い」と回答した方の理由
・パワハラのある会社は、経営、管理側が古い考えを維持していることが多いと感じる。経営層が率先して悪い社風を認識し、時代が変わったと認めることから対策は始まると思う。(不動産・建設関連/1~9名)
・経営者層にパワハラ気質がある。それを受けた幹部層の一部がパワハラの認識なく部下へパワハラをしてしまう現状がある。(広告・出版・マスコミ関連/300~999名)
※(業種/従業員数)
社内のパワハラの把握率を伺うと、55%が「把握している」(把握している:6%、大体把握している:49%)と回答。2020年の調査結果からは、大きな変化がありませんでした。一方で、企業規模が大きくなるにつれ把握率が上がっており、1000名以上の企業では77%と、昨年の調査結果(※)と比較して18ポイント上昇しています。
(※)2020年実施調査における従業員数1000名以上の企業のパワハラ把握率:59%
パワハラをどのように把握しているか伺うと、「直接本人から相談があった」(57%)、「本人の周辺(上長・同僚等)から相談があった」(56%)でした。パワハラが起きる部署の特徴や傾向を伺うと、第1位は「上司と部下のコミュニケーションが少ない」(47%)でした。
【図7】社内のパワハラについて、どの程度把握していますか?(2020年比)
【図8】社内のパワハラについて、どの程度把握していますか?(企業規模別)
【図9】「自社のパワハラを把握している」と回答した企業に伺います。パワハラについて、 どのように把握されていますか?(複数回答可)
【図10】「自社のパワハラを把握している」と回答した企業に伺います。パワハラが起きる部署に特徴や傾向はありましたか?(複数回答可)
【調査概要】
■調査方法:インターネットによるアンケート
■調査対象:『人事のミカタ』(https://partners.en-japan.com/)を利用する企業
■有効回答数:497社
■調査期間:2021年11月24日~2021年12月21日
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▼プレスリリース ダウンロード 20220317_人事のミカタ(パワハラ対策2022)
エン・ジャパン株式会社
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