2023年10月度派遣社員の平均時給は1,679円
過去15年間で3位の高時給になるも、
エッセンシャルワーカーなどの求人増で前月比下押し。『エン派遣』三大都市圏募集時平均時給レポート

2023/11/15

エン・ジャパン株式会社（本社：東京都新宿区、代表取締役社長：鈴木孝二）が運営する日本最大級の派遣のお仕事探しサイト『エン派遣』（https://haken.en-japan.com/）では、サイトに掲載されたすべての職種（※）の求人情報をエリア別（※）に集計し、募集時の平均時給分析を行なっています。2023年10月度の集計結果がまとまりましたので、お知らせします。　※『エン派遣』上で分類されている職種、エリア

概況

2023年10月度の三大都市圏平均時給は1,679円（前月比-4円・0.2％減、前年同月比+57円・3.5％増）。過去3位の高時給になるも、前月比では-4円とやや下落する結果になりました。平均値の下押しには「平均時給を下回る求人の増加」が影響しています。

医療・介護系の平均時給は1,481円で、職種全体の平均時給を198円下回ります。慢性的な人手不足が続く介護業界。募集ポジションが増加しているほかにも、採用競争の激化により各社求人掲載の頻度も増やし、集客に取り組んでいます。コロナが落ち着き、業種・職種を問わず採用意欲が回復している現在。事務系職種など比較的採用難度が低い求人も増加しているため、引き続き、医療・介護系の採用難度は高い状況が続く見込みです。

一方で、インバウンド需要も引き続き堅調に推移。営業・販売・サービス系の平均時給は1,591円。職種全体の平均時給を88円下回ります。5類化以降、空港関連の求人数増加が目立っています。空港の利用者が増加すると、グランドスタッフのほか、販売スタッフ・清掃スタッフなど様々なポジションで人材が必要になるため、派遣求人も多数登場しました。

10月度は上記に挙げられるような「平均時給を下回る求人の増加」が、平均値を下押しする一因になりました。しかし、時給を前年同月比で見ると、営業・販売・サービス系は+41円、医療・介護系は+77円と上昇しており、10月度は2職種とも過去最高時給を記録しています。人材の充足に向けた働き方改革も進む両職種ですが、全体の時給が上昇する中では、より積極的な賃上げを支援する、政府の後押しが求められています。