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『エン派遣』ユーザー2700人に聞く「年収の壁」
ならびに「年収の壁・支援強化パッケージ」意識調査
ー『エン派遣』ユーザーアンケートー

2024/02/21

エン・ジャパン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:鈴木孝二)が運営する日本最大級の派遣情報サイト『エン派遣』(https://haken.en-japan.com/)上で「年収の壁」「年収の壁・支援強化パッケージ」についてアンケート調査を行ない、2,737名から回答を得ました。以下、概要をご報告します。

結果 概要

★ 現在扶養内で働いている/働くことを希望している方の“年収の壁”、48%が「106万円以内」。

★ “年収の壁”を超えないよう就業調整を行なったことがある方は半数以上。7割が「手取りが減らないとしたら、“年収の壁”を超えて働きたい」と回答。

★ 202310月から政府が開始した”年収の壁・支援強化パッケージ“、詳細まで知っている方は1割に留まる。7割が賛成と回答するも、懸念の声も。

★ ”年収の壁・支援強化パッケージ“、利用を検討している方は23割程度。

 

「年収の壁」とは
世帯主の扶養範囲で働くパート・アルバイト労働者の年収基準のことです。「年収の壁」には「106万円」「130万円」などいくつかのラインがあります。年収が一定額を超えると、世帯主の扶養範囲から外れ、社会保険料などの負担が発生し、手取りが減少することがあります。そのため、年収が扶養範囲を超えないように気をつけながら働くという労働者もいることから、「年収の壁」と呼ばれています。

調査結果 詳細

1現在扶養内で働いている/働くことを希望している方の“年収の壁”、48%が「106万円以内」。(図12

「“年収の壁”という言葉を知っていましたか?」と伺うと、「詳細まで知っていた」は36%、「なんとなく知っていた」は57%でした。また、現在扶養内で働いている方/離職中で扶養内で働くことを希望している方に「あなたにとっての年収の壁はいくらですか?」と伺うと、最も多かったのは「106万円」(48%)でした。

1】“年収の壁”という言葉を知っていましたか?

 

2】現在扶養内で働いている方/離職中で扶養内で働くことを希望している方に伺います。あなたにとっての年収の壁はいくらですか?

 

2“年収の壁”を超えないよう就業調整を行なったことがある方は半数以上。約7割が「手取りが減らないとしたら、“年収の壁”を超えて働きたい」と回答。(図3、4)

現在扶養内で働いている方に、「これまでに年収の壁となる金額を超えないよう就業調整を行なったことはありますか?」と伺うと、全体では56%が「ある」と回答。年収の壁が106万円以内の方は62%、130万円以内の方は69%と、多くの方がこれまで調整していることが分かります。

あわせて、「手取りが減らないとしたら、年収の壁を超えて働きたいと思いますか?」と伺うと、67%の方が「働きたい」と回答しました。その理由についても紹介します。

3】現在扶養内で働いている方に伺います。これまでに年収の壁となる金額を超えないよう就業調整を行なったことはありますか?

 

4】現在扶養内で働いている方に伺います。手取りが減らないとしたら、年収の壁を超えて働きたいと思いますか?

 

 

「手取りが減らないとしたら、年収の壁を超えて働きたいか?」についてのコメント

■「働きたい」と回答した方

・現在の設定されている年収の壁では、生活はできても将来的な貯蓄までは手が回らない。心に余裕をもって生活するためにも働きたい。(28歳女性)

・損にならない働き方ができるのであれば、それが良いと思うから。また、いつか扶養を外れることを目標に働けたらと思うので制限がないのは助かる。(36歳女性)

・子供がいるため働けない時がありますが、働ける時にはたくさん働きたいです。手取りが減らないなら、働くモチベーションになります。(38歳女性)

■「働きたいが現実には無理」と回答した方

・子供が3歳未満で保育料がかかり預けられない。長時間働いても保育料の出費があれば働く意味がない。(29歳女性)

・家族の通院補助や子供の習い事の準備・送迎があり、現実的に時間の確保が不可能なため。(37歳男性)

・手取りの問題だけでなく、収入増により授業料無償化の枠に影響が出てしまうことにも、懸念が残るから。(42歳女性)

■「働きたいと思わない」と回答した方

・できる事なら育児に専念したいから。(38歳女性)

・現在の仕事量に満足しているから。(39歳男性)

 

3202310月から政府が開始した”年収の壁・支援強化パッケージ“、詳細まで知っている方は1割に留まる。7割が賛成と回答するも、懸念の声も。(図56

 

「年収の壁・支援強化パッケージ」とは
企業への助成金支給や、一時的な上限年収の超過であれば扶養内に留まれる(最大2年)ようにすることで、106万円・130万円の年収の壁を超えて働いた場合も手取り額が減らないようにする制度。人手不足緩和の一環として年収の壁を意識せずに働ける環境づくりを後押しすることが目的。

 

「2023年10月から政府が開始した”年収の壁・支援強化パッケージ“について知っていましたか?」と伺うと、「詳細まで知っていた」と回答した方は1割に留まりました。

詳細をお伝えした上で、「“年収の壁・支援強化パッケージ”について、賛成ですか?反対ですか?」と伺うと、73%が「賛成」(賛成:23%、どちらかといえば賛成:50%)と回答しました。反対と回答した方も含め、コメントを紹介します。

5】“年収の壁”対策として202310月より開始された政府による“年収の壁・支援強化パッケージ”について知っていましたか?

 

6】“年収の壁・支援強化パッケージ”について、賛成ですか?反対ですか?

 

■“年収の壁・支援強化パッケージ”について「賛成」「どちらかというと賛成」と回答した方のコメント

・正社員で働きたいけれど融通が効かないシフトや勤務場所などに悩んでいましたが、パートでフルタイムで働いて扶養から外れるのは勿体ないとも思っていたので、有難い。(29歳女性)

・生活スタイルや家族構成によって働き方はさまざまなので、その中でもより良く働けるように選択肢があることは良いと思う。(33歳男性)

・時給が上がっている分、毎年働ける時間が短くなっているので、年収の壁対策は一時的とは言え労働者と雇用者どちらにも有益な手段だと思うから。(40歳女性)

 

■“年収の壁・支援強化パッケージ”について「反対」「どちらかというと反対」と回答した方のコメント

・年収の壁を低くする前に、もっと女性が働ける機会を設け、働きやすい社会にすべきだし、そのためには男性も育児参加が当たり前の社会であるべきである。(30歳男性)

・全ての企業が対応しているわけでは無いし、ずっと続くものでもないから。(34歳女性)

・2年間年収の壁を越えて働けば、3年後に壁を超えないように抑えることは難しくなるので、この制度があるから壁を越えようとは思わない。むしろ時給が上がっても壁の金額が変わらなければ、勤務時間を少なくする方向になると思う。(47歳女性)

 

4:”年収の壁・支援強化パッケージ“、利用を検討している方は2~3割程度。(図7)

現在、年収上限106万円もしくは130万円の扶養内で働いている方に、“年収の壁・支援強化パッケージ”の利用状況について伺うと、「すでに利用している」はそれぞれ1%と、まだ少ない結果に。「利用を検討している」と回答した方も、上限年収106万円の方が23%、上限年収130万円の方は36%と、「利用・検討ともにしていない」の回答を下回る結果となりました。「利用を検討している」と回答した方の理由・利用における不安について、コメントを紹介します。

7】現在、年収上限106万円もしくは130万円の扶養内で働いている方に伺います。”年収の壁・支援強化パッケージ“の利用状況について教えてください。

 

 

■”年収の壁・支援強化パッケージ“の利用を検討している背景

・物価高で家計はどんどん苦しくなるのに、世帯年収は上がらない、お金が貯まらないので、少しでも多く稼いでおきたい。(32歳男性)

・フルタイムで働くことは難しいが、もっと勤務時間を増やしたいと思っているので。(40歳女性)

・扶養内の収入ギリギリまで働き結局少し超えてしまったという経験がある。(46歳男性)

 

■”年収の壁・支援強化パッケージ“の利用における不安

・2年経過後の働き方はどうなるのかわからず不安。(31歳男性)

・これからかさんでいく教育費を見据えて働ける時に働いて稼いでおきたいが、働く時間が増えることで子どもの負担が増えてしまうことが心配。(41歳女性)

・パッケージ利用を申し出たり、シフト調整等を嫌がられないか不安。(43歳女性)

 

【調査概要】
■調査方法:インターネットによるアンケート
■調査対象:『エン派遣(http://haken.en-japan.com/)』を利用しているユーザー
■有効回答数:2,737名
■調査期間:2023年12月1日~2024年1月3日

 

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▼プレスリリース ダウンロード 20240221_エン派遣(年収の壁+年収の壁対策)

エン・ジャパン株式会社
広報担当:清水、高田、齊藤
TEL:03-3342-6590
E-mail:en-press@en-japan.com