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転職コンサルタント200人に聞いた
「経営層(CxO)の採用」実態調査
ー『ミドルの転職』コンサルタントアンケートー 約5割が「経営層求人は今後も増える」と予測。

2024/09/30

エン・ジャパン株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:鈴木孝二)が運営するミドル世代のための転職サイト『ミドルの転職』(https://mid-tenshoku.com/)上で、サイトを利用している人材紹介サービスの転職コンサルタントに「経営層(CxO)の採用」についてアンケートを行ない、205名から回答を得ました。以下、概要をご報告します。

 

結果 概要

★ 「経営層求人は増加している」と回答した転職コンサルタントは3割。採用行なうことが多い企業のタイプは「中小」「ベンチャー」、業種は「IT」「メーカー」。

★ 経営層の求人で、最も想定されることが多い年齢層は「40代後半」。

★ 採用企業が経営層候補に求めるものは「将来ビジョンを掲げられる資質」「人間的な魅力」。

★ 転職コンサルタントの約5割は「経営層の求人は今後増えていく」と予測。

調査結果 詳細

1:「経営層求人は増加している」と回答した転職コンサルタントは3割。採用を行なうことが多い企業のタイプは「中小」「ベンチャー」、業種は「IT」「メーカー」。(図1~4)

転職コンサルタントに「社長やCxO、取締役など経営層の求人は増えていますか?」と伺うと、30%が「増えている」と回答。増えていると回答した方に理由を伺うと、最多は「新規事業や新規拠点立ち上げなどにより新たなポジションが生まれている」(67%)でした。

経営層の採用を行なうことが多い企業のタイプを伺うと、1位は「中小企業」(63%)、次いで「ベンチャー企業」(56%)でした。具体的な役職(社長・CxO・取締役・監査・社外取など)と、募集理由も記載します。続いて、経営層の採用を行なうことが多い業種を伺うと、最多は「IT・インターネット」(45%)、次いで「メーカー」(36%)という結果に。具体的な理由についても、紹介します。

 

1】社長やCxO、取締役など経営層の求人は増えていますか?

 

【図2社長やCxO、取締役など経営層の採用は増えていると回答した方に伺います。増えている理由は何ですか?(複数回答可)

 

【図3経営層の採用行なうことが多い「企業のタイプ」を教えてください。(複数回答可)

 

Q.経営層の採用を行なうことが多い「企業のタイプ」について、具体的な役職(社長・CxO・取締役・監査・社外取など)と募集理由を教えてください。

▼「中小企業」と回答した方
役  職:CMO
募集理由:コロナ前後で世の中全体に変化が起きたと感じているが、社員は保守的であり企業存続の不安があるため、外部人材の採用を行なう必要があった。

役  職:取締役
募集理由:親会社の方が出向してきて社長に就任されたが、知見がないためそこを補う人材が欲しい。

役  職:CFO
募集理由:上場基準の監査に耐えうる社内規定整備のため。

▼「ベンチャー企業」と回答した方
役  職:事業部長
募集理由:既存事業のグロース、事業部長の退職があったが、社内で人材を確保することが難しいため。

役  職:新規事業立ち上げ責任者
募集理由:新規事業立ち上げが軌道に乗らないため。立ち上げフェーズを走り切れる人材が社内にいない。

役  職:CFO
募集理由:エクイティファイナンス強化のため。

 

【図4】 経営層の採用行なうことが多い「業種を教えてください。(複数回答可)

 

Q.経営層の採用行なうことが多い「業種」について、その理由を教えてください。

▼「IT・インターネット」と回答した方
・ベンチャーが多い業界かつ、市場の成長スピードが速い。
・その他の業種は、未だに年功序列の文化が強く外部からの採用は部長職どまりが多い印象。
・SaaSでの成功領域から横展開し、新規事業を立ち上げるケースが増えている。

▼「メーカー」と回答した方
・中小メーカーは業績好調な企業が多く、今後の経営について前向きに検討していくケースが多い。
・競合が少ない中小は内部体制が脆弱なことが多く、上場を意識した際に人材が社内で育っていない。
・M&Aや継承問題が最も多い業種。

 

2:経営層の求人で、最も想定されることが多い年齢層は「40代後半」。(図5~6)

転職コンサルタントに「経営層の求人で採用が想定されることの多い、採用者の年齢層を教えてください。」と聞くと、最多は「40代後半(45~49才)」(60%)、次いで「50代前半(50~54才)」(53%)、「40代前半(40~44才)」(40%)が続きます。理由についても、コメントを紹介します。

続いて、経営層の求人で多い年収帯を伺うと、半数が「1200~1499万円」(50%)と回答。4ポイント差で「1000~1199万円」(46%)が続きます。

 

【図5経営層の求人で採用が想定されることの多い、採用者の年齢層を教えてください。(複数回答可)

 

Q.経営層の求人で採用が想定されることの多い採用者の年齢層について、その理由を教えてください。

▼「40代前半(40~44才)」と回答した方
・経営層が45才以下であることが多い。
・責任者としてフルコミットできる体力を考えると、40才前後がギリギリだと考えている。

▼「40代後半(45~49才)」と回答した方
・50代以降はハンズオンで対応できないという懸念がある。
・経営層でもプレイイングマネジャーを求めている傾向がある。

▼「50代前半(50~54才)」と回答した方
・現実的な選択として想定される年齢。
・業界知見や経営マネジメントの経験への期待。

 

6経営層の求人で多い年収帯を教えてください。(複数回答可)

 

3:採用企業が経営層候補に求めるものは「将来ビジョンを掲げられる資質」「人間的な魅力」。(図7

転職コンサルタントに「経営層の採用時に企業が求めることは何ですか?」と伺うと、最多は「将来ビジョンを掲げられる資質」(66%)、次いで「人間的な魅力」(56%)という結果になりました。理由についても、コメントを紹介します。

あわせて、経営層の採用で上手くいったエピソード、上手くいかなかったエピソードも紹介します。

 

【図7】経営層の採用時に企業が求めることは何ですか?(複数回答可)

 

Q.経営層の採用時に企業が求めることについて、理由を教えてください。

▼「将来ビジョンを掲げられる資質」と回答した方
・会社の顔になるため人柄は重要であり、応募先のビジョンに共感できる人材が求められる。
・目先だけでなく、これまでのノウハウを活用した中長期的な将来への先見性を求められる傾向がある。

▼「人間的な魅力」と回答した方
・リーダーシップなどが特に求められると同時に、社員全体を引っ張っていく人柄も求められていると感じる。
・経営陣と対等に話ができる必要があるため、社員に対する求心力や創業者との相性も求められる。

 

Q.経営層の採用で上手くいったエピソード、上手くいかなかったエピソードがあれば教えてください。

▼上手くいったエピソード
・事業拡大に伴う財務統制を進めるための人材が必要な地方企業の採用で「地場で優秀な方を確保することが難しい」という課題が発生。副業やリモートワークでも勤務できるよう働き方を調整したことで、採用成功することができた。

・採用活動を進めるうちに、副業やリモートワークでは後継者の育成に課題があることを感じた。そのため、都市部の上場企業で勤めていた方で「今までの経験やスキルを地方創生に還元したい」という気持ちをお持ちの方をスカウトし、地方企業に紹介することができた。企業と求職者のニーズがマッチした好事例。

・経営幹部人材の採用で企業に面接の設計に関する提案を行い、一次面接から最終面接に至るまで創業者に対応していただいた。その結果、面接にウェルカム感が出て「他社と比べて熱量を感じた」という理由で最終的に入社決定させることができた。

・同じ業界の競合会社が同じようなキャリアの人をCxOとして採用しているケースを紹介し、戦略コンサルティング企業のコンサルタントをCxOとして採用できた。

▼上手くいかなかったエピソード
・とても優秀な候補者様だったため、評価も高くパートナー兼執行役員でオファー提示頂いたものの 逆に責任感を感じられ、内定辞退となってしまった。

・職種経験があるが業界未経験者採用にてチャレンジした結果、市場把握スピードが弱く戦力とはならなかった。

・スキル重視でジョインした結果、パーソナリティがその企業風土に合わず四面楚歌になってしまった。

・代表面接では評価が高かったが、現場の人たちとの面接で「一緒に仕事をしていく仲間としては違和感を覚える」とお見送りとなったケースがある。

 

4:転職コンサルタントの約5割は「経営層の求人は今後増えていく」と予測。(図8)

転職コンサルタントに「経営層の求人は、今後増えていくと思いますか? 」と伺うと、49%が「増えていく」と回答しました。理由についても、コメントを紹介します。

 

【図8】経営層の求人は、今後増えていくと思いますか?

 

Q.経営層の求人は、今後増えていくと思いますか?理由も含めて教えてください。

▼「増えていく」と回答した方
・経営陣の高齢化に伴い、幹部採用も含め優秀な方はすぐには見つからない。次期幹部採用は水面下で動くケースが多く、今後ニーズは高まる。また、ベンチャー企業では内部で優秀人材を育てつつ、外部から採用する流れが強いことも増えていく理由。

・様々な業界で人材の変動性が高まる中で、いかに時代の変化に対応できるかという視点で企業も事業活動をしているため、新たな血を入れて採用をするというスタンスは広がる予測。

・2024年以降M&Aが増加すると予想。DX化が遅れている企業は経営悪化し、売却などの動きが活発になると考えている。

▼「減っていく」と回答した方
・現在、労働力不足により売り手市場になっている。転職時代というのもあるため、1社で長く経験を積むというより、いろいろな職場で経験を積みたいという人も多い。そのため、経営視点をもつ人材が少ないのではないかと感じる。

・経営層のポジションは会社の心臓部となるため、ある程度人物像を把握したいと考える企業が多い。そのため、縁故採用のように以前から繋がりがある人材を引っ張ってくるケースが多く、求人を出すに至らない。

・幹部待遇で給与を払うことができる企業が少なくなってくると予想。

▼「変わらない」と回答した方
・プラスマイナスで総量としては変わらないと思われる。しかし、DX化により経営人材がそこまで多く必要ではなくなることを加味すると、長期的には減少していく予想。

・日本では、非上場企業はプライベートカンパニーが多く、上場企業も保守的な企業が多い。

 

調査概要
■調査方法:インターネットによるアンケート
■調査対象:『ミドルの転職』(https://mid-tenshoku.com/)を利用するコンサルタント
■調査期間:2024年8月22日~8月29日
■有効回答数:205名

 

ミドル世代に特化した求人情報サイトミドルの転職https://mid-tenshoku.com/

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▼プレスリリース ダウンロード 20240930_ミドルの転職(経営層の採用)

エン・ジャパン株式会社
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